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『スクルージ~クリスマス・キャロル~』の原作となった作品は、1970年12月にイギリスとアメリカで上映された英国産ミュージカル映画「スクルージ」。日本でも同時期に「クリスマス・キャロル」の邦題で公開された。ミュージカル版『スクルージ』は1992年イギリス・バーミンガム アレクサンドラ・シアターで初演され、スクルージ役を演じたのは脚本・音楽・作詞のレスリー・ブリカッスの盟友アンソニー・ニューリーだった。
日本での初演は1994年。この公演で市村正親が主演して以降97、99年、2013年に新演出版、2015年、2019年と市村自身ライフ・ワークとして再演を重ねている。
主人公・スクルージは人嫌いのけちで意地悪な金貸しの老人だが、どこか滑稽で、愛嬌がある。クリスマスイブの晩、亡くなったかつての親友・マーレイの亡霊とクリスマスの精霊たちが現れた。 彼らはスクルージを過去、現在、未来の旅へと連れていく。泣いたり笑ったり感動したり、スクルージは一夜の夢の中でその心根と運命を変えていく。
全編に息づくあたたかなクリスマスの情景も魅力の1つだ。舞台となる19世紀のロンドンで、年齢や身分は関係なく誰もが心を躍らせて、年に一度のクリスマスを祝う中で展開する、愛すべき人々の物語。
19世紀半ばのロンドン。クリスマス・イブを迎えた街は賛美歌が流れ、陽気な賑わいを見せていた。 しかし、金貸しを営むスクルージはひたすら不機嫌だ。クリスマスなんか大嫌い。 金、金、金!ドケチな彼は今宵も借金の取り立てに勤しみ、献金を拒み、人々に嫌われるばかり。 そんな彼のもとに深夜、かつての親友の亡霊とクリスマスの精霊たちが現れた。 彼らはスクルージを過去、現在、未来の旅へと連れていく。 幼い頃の楽しかったクリスマス、愛する人との幸せな日々と別れ、身近な人々の慎ましい暮らし、そして思いもよらない未来の自分…。 クリスマスの朝、スクルージは新たなスタートを決心する。 夢と希望、愛を胸に街へ向かい、おもちゃや七面鳥、「借金帳消し」のクリスマスプレゼントを人々に贈る。 大切な人と心からクリスマスを祝うスクルージは、幸せな笑顔に満ちていた。